こんにちは、ルレムラ(@luremura)です。
もはや世間に浸透した概念として、「呪いの言葉」があります。
誰しも、心を縛り付けられてしまった呪いの言葉があるのではないでしょうか?私にも、いまだ心を縛り付ける言葉があります。
今回は、勤め人時代に上司から言われた言葉、「おまえは性格に問題がある」について書きます。
「おまえは性格に問題がある」と言った上司
まずはいきさつを。私は勤め人時代に複数転職しています。中でも、人生2社目に就職した会社がまぁ、ブラック企業でして。
「ブラック企業 × 私(いろいろ問題のある人間)」の最悪の組み合わせで勤務開始。はじめ1年以上はずっとつらかった。

毎日、風呂の中で泣いていた記憶がある
その会社で会ったのが、上司のリーダー(仮名)でした。私より二つほど上で当時20代半ばの男性。
私より半年ほど前に入社したにもかかわらず、すでに現場を仕切っている、とにかくリーダーシップの取れる人でした。こんな感じ。
- 仕事ができる
- 器用
- 頭が良い
- 俊敏
- 親分肌
- 面倒見がいい
- 短気
- 口が上手い
「華のある人」といいますが、まさにそんな人でしたね。その場にいるだけで、陽の空気が漂う人でした。
↓こういう場で中心に空気が回るような感じ。
しかし、この上司も自分が優秀な人間だとわかっているがゆえに、傲慢になるところがありました。
この「優秀な人を怒らせた事件」の白パンさんと、似た部分のある人でしたね。

下手するとワンマンタイプ。そして、自分の領土から出た人間には、強く非難する人なのでした。
「おまえは性格に問題がある」の言葉
こんなリーダーから言われた、「おまえは性格に問題がある」の言葉が出たいきさつについて。
このリーダーも白パンさん同様、会社に対して不満をつのらせており、さらに現場にも不満を持っていました。
なんせ、現場をよくしようと鼓舞し奮闘するにもかかわらず、なかなか自分の思い通りに現場も社長も変わっていかないものですから。
なので、本人の発する言葉にも、トゲトゲしいものが混ざることがありました。
その日、何の拍子だったのかは忘れてしまいましたが、上司のトゲトゲした言葉に誘発された私が、反感を持たれるような言い返しをしてしまったのですね。売り文句に買い文句みたいなものですよ。
そこでポロっと言われたのが、
「おまえは性格に問題がある」
の言葉。
先に言っておきますが、当時、私は確かに言われても仕方のない人間だったと思います。
仕事はできないわ、周囲とうまくコミュニケーションがとれんわ、怒りっぽいわ、口だけだわ…と、ひどい有様でして。上司にも周囲にも反発して、組織内で孤立するという。(この辺りのこともいずれ書きたい。)
普通の人ならできる一社会人として望まれる態度を、どうしてもできなかったのですね。
だから、この上司にもたくさん迷惑をかけています。
そんな私と、ブラック企業、そしてこの上司の組み合わせ。
もう、言われても仕方のない状況だったかもしれません。
…しかし、このとき出た「おまえは性格に問題がある」は、その後何年間にも渡って私を苦しめるのでした。
長年、私を苦しめる言葉は私自身が思っていた言葉
人によっては、「『おまえは性格に問題がある』が苦しめる」と言っても、「そんな程度で」と思う人もいるでしょう。私も軽く自虐で使うことがあります。
しかし、この言葉が苦しめる理由は、私が、私自身を、ずっと長い間「問題のある人間だから」と思って生きていたから。
まさに、私の言葉でもあったのです。
私は性格に問題があるから、仕事ができないんだ
私は性格に問題があるから、人付き合いもうまくできないんだ
私は性格に問題があるから、頭が悪いんだ
私は性格に問題があるから、普通の人よりも劣っているんだ
そして、他人からも「性格に問題がある」と言われたことで、そのまま自分の傷を刃物でえぐられた気がしたのでした。
今ならわかりますが、この上司の言葉は人格否定です。
仕事で相手に注意するときは、相手の人格と結びつけて否定する言葉は言ってはいけない。あくまでも人格から派生した、「仕事」として、切り分けて注意しなければいけません。

いまもこの調子で人格否定をする言葉を使っているとしたら、この上司は恨みを買っている可能性もあるのでは…と、ふと思いました
この言葉が吐かれてから約10年経っていますが、今ではこういうことがわかっています。
- 上司が決して完璧ではなかったこと(当時私には完璧に見えていた)
- 自分がとても未熟だったこと
- 自分の心の問題
しかし、これらを差し置いても、ことあるごとに、私はこの言葉に苦しめられています。
ことあるごとに「私は性格に問題があるからうまくいかないんだ」を証明している気分になる
普段ならこの言葉は問題ありません。しかし、たとえば派遣社員時代にクビを宣告されて耳が聞こえにくくなったときのこと。

人とのやり取りがうまくいかなかったときのこと。



また、Webライターをしていて精神的に落ち込んでしまったときもあります。
こんなときは、上司がポロッと言った「おまえは性格に問題がある」が思い出されて仕方がない。何度も私の前に出てくる。
そして、その言葉に苦しんでいるはずの私が、一番その言葉を証明している気になってしまう。
ふとしたときに、どツボにはまって抜け出せなくなってしまうのです。
いつになれば、この呪いの言葉から完全に解放されるのだろう
また何かやらかしたときに、この言葉にやられるのではと、恐怖があります。
このことを知らずに生きている上司。正直、再会したら「怒りをぶつけてやりたい」と思うことがあります。
しかし、本人はまず覚えていないでしょうし、私との感覚のズレがあるはず。当然、自分の正当性を主張するでしょう。
だから、私の望む謝罪は永遠に得られないとわかっています。
よく、「おまえにそんなこと言ったあいつ、今頃パフェ食ってるよ」みたいな話を聞きますが、そんな簡単に忘れられたらこの世は天国ですよね。
この記事でも少し触れていますが、こんな言葉にやられぬよう、現在、心の問題に取り組み中です。

しかし、この呪いの言葉、完全に開放されるのは、いつになるのやら…。
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